EIRは貿易コンテナの状態を表す書類!役割や使い方を徹底解説
国際輸送において重要な役割を果たす「EIR」をご存知でしょうか?
簡単に説明すると、EIRは、コンテナの受け渡し時に発行される証明書で、コンテナの状態や受け渡しの詳細を記録するために使われます。
しかし、多くの人がその存在や重要性を理解していないため、輸送中のトラブルや損傷が発生した際に、どのように対処すればよいか困ってしまうことが少なくありません。
そこで今回は、
- EIRとは
- EIRの基本的な役割
- EIRの構成要素
- EIRの使い方
などについて詳しく解説します。
EIRを理解することは、輸送に関わるリスクを減少させ、効率的で信頼性の高い物流管理に繋がります。
ぜひ最後までチェックして、国際輸送のプロセスをより深く理解していきましょう。
EIRとは

EIRとは、Equipment Interchange Receiptの頭文字をとったもので、コンテナターミナルや港湾施設にて、コンテナを受け渡す際に作成される書類です。
「機器交換領収書」とも呼ばれます。
この書類は、コンテナが受け渡された時点での状態や詳細を記録するために使用されます。
基本的にコンテナは船会社が所有し、繰り返し利用されるものです。
そのため、コンテナのダメージや破損状況をEIRにて記録しておくことで、輸送トラブルや様々なリスク回避のために使われます。
EIRの基本的な役割
EIRとは何かがわかったところで「EIRの基本的な役割」をより詳しくみていきましょう。
EIRの基本的な役割は下記の5つがあります。
- コンテナの状態記録
- 受け渡しの証拠
- 物流管理
- 保険請求のサポート
- 法的証拠
それぞれチェックしていきましょう。
【EIRの役割①】コンテナの状態記録
EIRは、コンテナがターミナルで受け渡される際の損傷や欠損を詳細に記録します。
これには、
- コンテナの外観
- 構造的な損傷
- 塗装の剥がれや腐食
などが含まれます。
これにより、責任の所在を明確にし、運送中に発生した損傷についての紛争を防ぐことができます。
またコンテナ内の清潔さや残留物の有無も記録されます。これは、特に食品や医薬品などを運ぶ際に重要なデータとなります。
【EIRの役割②】受け渡しの証拠
EIRは、コンテナが正式に受け渡されたことを証明する公式な記録となります。
これには、受け渡しの日時、場所、受け渡しを行った担当者の署名が含まれます。
受け渡しのプロセスを公式に記録することで、どの時点で誰がコンテナを管理していたかを明確にすることが可能です。
これにより、責任の所在がはっきりし、後のトラブルを防ぐことができます。
【EIRの役割③】物流管理
EIRは、コンテナの移動履歴を追跡するための重要なツールです。
どの時点でコンテナがどこにあったかを正確に把握できるため、物流の効率化と管理が容易になります。
コンテナの受け渡し状況をリアルタイムで把握できるため、物流プロセスの効率化に繋がっています。
例えば、コンテナの到着遅延を事前に察知し、対応策を講じることもできるでしょう。
【EIRの役割④】保険請求のサポート
コンテナが損傷した場合、EIRに記録された情報は保険請求の際の重要な証拠となります。
保険会社に対して、損傷がいつ、どこで、どのように発生したかを示すことができるため、迅速かつ適正な賠償を受けることができます。
【EIRの役割⑤】法的証拠
EIRは、コンテナが契約通りに受け渡されたことを証明する法的書類として機能します。
これは、契約履行に関するトラブルが生じた場合に重要な証拠となります。
またEIRに記録された情報は、輸出入規制や安全基準の遵守を確認するためにも使用されるケースもあります。
EIRの構成要素

EIRは下記の情報で構成されています。
①基本情報
- コンテナ番号
- シール番号
- 船舶名
- 航海番号
- 引渡し場所
- 日付
- 時間
②コンテナの状態
- 外観の損傷
- 内部の状態
- 清潔さ
- 腐食の有無
③責任者情報
- 受け渡しを行った担当者の名前
- 署名
- 所属
④補足情報
- 特別な指示や注意事項
- 特定の取扱い要件
EIRの使い方
続いて、EIRの使い方についてステップ形式でみていきましょう。
【ステップ①】コンテナの受け渡し前の準備
まず、コンテナ受け渡し前の準備として、コンテナの識別番号を確認します。
そこで、運送会社の名称や連絡先情報を準備します。
また、積荷の内容や数量なども事前に確認しておきます。
【ステップ②】コンテナの受け渡し時
コンテナの受け渡し時には、コンテナの外側に損傷がないか確認します。例えば、凹みや錆び、穴などがないか確認します。
その際、コンテナの内部に汚れや異物がないか確認することも忘れてはいけません。
積荷が破損していないか、またコンテナ内が清潔であるかを確認します。
損傷や異常があれば詳細を記録します。写真を撮って記録することも証拠として有効です。
【ステップ③】EIRの記入、確認と署名
コンテナの状態を確認したのち、EIRにコンテナ番号、運送会社、受け渡し場所と日時、ドライバーの情報など基本的な情報を記入します。
外観や内部の状態、損傷の有無など検査結果の詳細な記入が必要です。
例えば、
- 右前角に凹みあり
- 内部清掃済み
- 左横に傷あり
など具体的に記載します。
受取人と運送会社の担当者が内容を確認し、署名します。署名は必ず双方が行い、署名の日時も記録します。
【ステップ④】EIRの保管
受取人と運送会社の双方が保管用コピーを1部ずつ保管します。
必要に応じて、他の関連部門(例えば、港湾管理者)にもコピーを提供します。
可能であればEIRをスキャンしてデジタル形式でも保管するといいでしょう。これにより、後からEIRを参照しやすくなります。
【ステップ⑤】トラブル発生時の対応
損傷や異常が発見された場合、 EIRに記載された情報を基に、責任の所在を明確にします。
例えば、損傷が受け渡し時点で記載されていたかどうかの確認がEIRを使うことでスムーズになるでしょう。
その後、迅速に修理や補償の手続きを開始し、保険会社への連絡や修理業者の手配を行います。
EIRはコンテナの状態を表す重要な書類
EIRは、国際輸送において欠かせない書類であり、コンテナの受け渡し時にその状態や詳細を記録する重要な役割を果たします。
EIRの適切な使用により、責任の所在が明確になり、トラブル発生時には迅速に対応することが可能です。
EIRの役割と使用方法を理解し、実践することで、より効率的で安全な輸送をしていきましょう。
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