お酒を海外に送る方法!輸出時のポイントや国別で可否について紹介
海外にいる友達に「日本のお酒を送りたい!」と思ったことがある人もいますよね。
また、海外でも日本のお酒はよく知られているので「ビジネスをしたいからお酒を輸出してほしい」と言われるケースも耳にすることが増えてきました。
しかし、お酒の輸出はルールや手続きが複雑で、誤った方法で送ってしまうとトラブルも起こり得ます。
そこで今回は、「お酒を海外に送る方法」をテーマに、スムーズな輸出を実現するため、お酒の輸出に関するポイントを紹介していきます。
プレゼントとしての輸送や、お酒ビジネスの展開、国際販路の拡大を目指す方はぜひ参考にしてください!
※2023年5月時点での情報となります
目次
お酒を海外に送る際に押さえるべきポイント
お酒を海外に送る際、押さえておくべき以下の3つのポイントがあります。
- 輸送手段の選択
- 輸出の流れ
- 輸送時の梱包
ここから、各ポイントについて解説していきます。
【ポイント①】輸送手段の選択
お酒を海外へ送るとなった時「どのように送ればいいのだろう」と悩んでしまいますよね。
基本的には
- 国際郵便
- クーリエ
- フォワーダー
の3つの手段が使いやすくスムーズに海外へ送りやすいです。
それぞれの方法に規制や特徴があるので、詳しく見ていきましょう。
国際郵便(郵便局)
海外へ最も手軽にお酒を送るのであれば、郵便局が提供している「国際郵便」を利用することをオススメします。
日本の送り状と同じとまではいきませんが、自宅で送り状も書けるので、準備も複雑ということはありません。
しかし、国際郵便で送ることができるお酒には条件があり、その条件とは「アルコール度数24.0%以下である」ということです。
この条件に加え「各国それぞれの基準や条件」の2つをクリアできていれば、個人でも簡単に国際郵便でお酒を海外へ送ることができます。
国際郵便は送り方によって、値段や輸送日数が変わるので、自分に合ったプランを選ぶようにしましょう。
・アルコールを送ることができますか
アルコール(お酒)を海外に送ることはできますか? – 日本郵便
・国際郵便の料金・日数を計算する
クーリエの利用
DHLやFedEx、UPSのようなクーリエでもお酒の輸送は可能です。
特にDHLでは、郵便局で送ることが出来なかった24.0%以上のお酒を送ることができます。
- アルコールの度数が70%以下
- 各国の規制に触れていない
という条件は必要ではありますが、70%以下のお酒が送れるとなれば、輸送の幅もかなり広がりますよね。
ちなみにFedExは細かい輸送条件があるため、事前の問い合わせや確認が必要です。
また、UPSではアルコール輸送に際して特別な契約が必要とされています。
クーリエの場合は集荷に来てもらうこともできるので、ご自身で持っていかないでいい点もメリットですね。
大口輸送ならフォワーダー
フォワーダーは、お客様からの貨物を受け取り、さまざまな運送手段を活用して海外への貨物輸送を手配する専門業者です。
フォワーダーに相談することで、お酒の送付に関する手続きやコストの削減についてアドバイスを受けることもできます。
お酒はアルコール度数によっては危険品に分類される場合があり、その場合、特別な取り扱いや手続きが必要になります。
異なる国には様々な規制が存在し、輸入できるお酒の種類や数量、必要な書類などが異なる場合も少なくありません。
そこでフォワーダーは、現地の代理店やパートナーと連携し、こういった規制や手続きに詳しいため、これらの要件を確認し、輸出者に必要な情報や書類の提供をサポートしてくれます。
大口の取引となる場合、国際郵便やクーリエで輸送しずらいケースもありますが、フォワーダーはコンテナを使うような大口取引にも慣れているため、大口でも安心して輸送することが可能です。
安全かつ効率的なお酒の送付を実現するために、信頼できるフォワーダーとの協力は重要となります。
【ポイント②】輸出の流れ
お酒を輸出する際は、基本的に以下の流れで進めていきます。
①輸出規制と法的要件の確認
まず、輸出国と輸入国の両方の法的要件と輸出規制を確認します。
特に、お酒の種類やアルコール度数によっては、特別な許可や規制が必要な場合があります。
輸出者側で調べることもできますが、細かい規則等があることも考えられるので輸入者側で確認してもらう方が安心して輸出できます。
②書類の準備
輸出には様々な書類が必要です。
例えば、
- 輸出許可書
- 商業請求書
- パッキングリスト
- 貨物保険証明書
などが含まれます。また、輸出先国の関税や税金に関する情報も把握しておく必要があります。
③輸送手段の選択
お酒を輸出するためには、適切な輸送手段を選択する必要があります。
コスト、輸送時間、品質への影響などを考慮し、最適な輸送手段・輸送業者を選びましょう。
④梱包
お酒は割れやすいビンなどに入っていることもあるため、適切な梱包が重要です。
適切な保護ができるよう緩衝材を使い、耐久性のある包装材を選び、商品や輸出国の要件に基づいた梱包を行います。
⑤発送
国際郵便・クーリエ等を使った輸出の場合、梱包が完了したのち発送となります。
集荷に来ていただくか、営業所に持ち込みをし、発送の手続きをします。
フォワーダーを使っての輸送の場合は、相手が梱包をしてくれるケースもあるので、指示に従って発送しましょう。
貨物の受け渡しが完了したら、その後の通関や手配を行ってくれるので、きちんと宛先へと配送されるまで追跡番号を確認します。
追跡番号(トラッキングナンバー)は輸入側にも共有することで、相手も貨物がどこにあるのか安心して待つことができるでしょう。
【ポイント③】梱包は慎重かつ適切に
お酒の海外輸送で気を付けたいのが「梱包」です。
上記でも少し触れましたが、お酒は中身が液体の上、割れやすい素材でできている容器も多いため、より慎重かつ適切な梱包が必要となります。
発泡スチロール、クラフト紙などの緩衝材を使い、外箱も頑丈なパッケージングを使用してボトルを安全な状態に保護しましょう。
お酒の輸出可否について国別で紹介
お酒の輸入に関して規制をかけている国もあります。
そこで、いくつかピックアップした国の輸出可否をまとめたので、ぜひチェックしてみてください!
国名 | 郵便局 | DHL |
---|---|---|
中国 | 〇(1本まで) | 〇(1本まで) |
韓国 | 〇(1ℓ/1本まで) | 〇 |
台湾 | 〇(5ℓまで) | 〇(5ℓまで) |
フィリピン | × | × |
香港 | 〇 | 〇 |
マカオ | 〇 | 〇 |
シンガポール | 〇 | 〇 |
マレーシア | 〇(1本まで) | 〇(1本まで) |
タイ | 〇 | 〇 |
ベトナム | 〇 | 〇 |
オーストラリア | 〇 | 〇 |
アメリカ合衆国 | × | × |
カナダ | × | × |
メキシコ | 〇 | 〇 |
イスラエル | 〇 | 〇 |
トルコ | 〇 | 〇 |
イタリア | × | × |
イギリス | 〇(1ℓ/1本まで) | 〇 |
スペイン | 〇 | 〇 |
ドイツ | 〇 | × |
フランス | × | × |
ポルトガル | 〇 | 〇 |
ベルギー | 〇 | × |
ポーランド | 〇 | 〇 |
ブラジル | × | × |
アルゼンチン | × | × |
ペルー | 〇 | 〇 |
エジプト | 〇 | 〇 |
モロッコ | 〇 | 〇 |
相手国の規制をきちんと確認してお酒を送ってみよう
お酒の海外輸出には、国際的な規制や手続きが多く関わるため、正確な情報の把握と適切な業者のサポートが重要です。
また、各国の輸出入規制や関連する法律にも遵守しなければなりません。
通常の貨物よりも複雑な手順となることも少なくないですが、輸出入に関する専門知識を持つ業者やフォワーダーと協力し、スムーズに輸出手続きを行えるようにしましょう。
輸出入代行.comでも海外へのお酒の輸送をサポートを強化しております。
輸出後の関税国内支払いや宿泊予定ホテルへの輸送など、お客様に合わせた細かな対応を得意としておりますので、ぜひお気軽にお問い合わせください。