段ボール梱包で国際輸送!種類やメリットを徹底解説

  • そもそも国際輸送で段ボール梱包ってできる?
  • 貨物が傷つかない保証はあるの?
  • 段ボール梱包ってどんな種類があるの?

などと「国際輸送での段ボール梱包」に対する疑問を抱えている人もたくさんいますよね。

そこで、この記事ではそんな段ボール梱包について知りたいという人に向け、

  • 国際輸送で使う段ボールの種類
  • 段ボール梱包の種類やメリット
  • 国際輸送で段ボール梱包をする注意点

などを徹底解説します。段ボール梱包で国際輸送を安心して行いたい方や、段ボール梱包について詳しく知りたい方は、最後までチェックしてみてください!

そもそも段ボール梱包で国際輸送はできる?

国際輸送と聞くと、木箱での梱包をイメージする人は多いですよね。
そもそも段ボール梱包で国際輸送はできるの?
と疑問に思う人も少なくないと思います。

結論から述べると「段ボール梱包で国際輸送はできます!

軽量貨物であれば段ボール梱包で十分に輸送可能ですし、パレット梱包の段ボールを使って輸送することが可能です。

国際輸送で使う段ボールの3つの種類

段ボールには、中芯に波状の紙を接着したものである「ライナ」という原紙が使われており、その厚みや波状は種類によって異なっています。

梱包する商品のサイズ、重量、形状に応じて、適切な段ボールを選択することが重要です。

ここから「国際輸送で使う段ボールの種類」を3つ紹介します。

①通常の段ボール

一般的な梱包には、通常の段ボールがよく使われます。

厚みはさまざまですが、国際輸送の場合はダブルウォールと呼ばれる二重構造のものがよく使用されます。

このタイプの段ボールは、一般的な段ボールよりも約7mm程度厚く、強度が高いため、重い荷物を運ぶのに適しています。

②強化段ボール

強化段ボールとは、通常の段ボールよりも強度が高い段ボールのことです。トライウォールとも呼ばれ、約10㎜〜の厚みがあり、2〜3層になっています。

通常の段ボールがリサイクルされた古紙を使用するのに対し、強化段ボールはバージンパルプが約95%使用された耐水性ロングファイバー・ライナを使用しているのが特長です。

通常の段ボールと比較して強度が非常に高く、保冷梱包の外装材としても使用されることも。強度が求められる国際輸送においては、強化段ボールがより安心して使用できる素材となっています。

③UNカートン(UN段ボール)

UNカートンとは、国際的に規定された安全基準であり、国連(UN)で危険物輸送に関する勧告(UN規格)のために、危険物を包装するための特別な段ボール箱のことです。

UNカートンは、危険物の種類や数量、輸送手段などに応じた適切な規格が定められており、耐久性や防水性、耐衝撃性などが強化されています。

液体状の危険物を輸送する場合は、バーミキュライトという吸収剤を同梱することも可能です。

UNマークが表示されているため、輸送業者が安全かつスムーズに取り扱えるようになっています。

段ボール梱包4つの種類

段ボール梱包は木材を使用するより重量が軽いものの、サイズによってはバラ積みよりもパレット組みしたほうが効率的です。

1つの段ボールで梱包できる場合でも、怪我や商品のダメージを防ぐために、人が運べるかどうかによってはパレットを使う方が良いケースがあります。

一般的には、梱包後の重量が30㎏以下であれば、パレットなしでも運べますが、それ以上の重量の場合はフォークリフトで運べるように、パレット積みすることをお勧めします。

ここから段ボール梱包の種類を4つ紹介します。

①パレット付き段ボール

パレット付き段ボールは、段ボールの下部も含めすべてが段ボールで作られ、フォークリフトで荷役可能な梱包です。

パレット梱包の中では、最も軽量なものですので、運搬時にも軽量化が期待できます。

内容物のサイズによっては、1000㎏程度まで梱包が可能ですが、パレット部分も段ボールのため、水濡れやフォークリフトでの荒い操作には弱いというデメリットがあります。

このため、パレット付き段ボールを利用する際には、使用環境や用途に合わせた検討が必要です。

②プラパレット付き段ボール

プラパレット付き段ボールとは、上部が段ボールで下部がプラスチックパレットで構成された軽量かつ丈夫な梱包材です。

プラスチックパレットは、軽くて強度があり、また段ボールパレットに比べて破損しにくいので、フォークリフトでの荷役作業に適しています。
しかし、プラスチックパレットのサイズが限られるため、梱包サイズもそれに合わせる必要があります。

プラスチックパレットのサイズを合わせて使用することで、よりスムーズかつ安全に荷役作業を行うことができます。

③合板パレット付き段ボール

合板パレット付き段ボールは、上部が段ボールで下部が合板製のパレットで構成された梱包資材です。

パレット部分が合板製のため、段ボールパレットよりも荷役作業におけるパレット部分の破損リスクが大幅に軽減されます。

また、内容物のサイズに合わせて梱包資材を作成できるため、幅広い内容物のサイズに対応可能です。

合板パレット付き段ボールは、安定した荷役性能を持ち、汎用性が高いとされています。

④熱処理パレット付き段ボール

国際輸送において、アメリカやオーストラリアなど80カ国以上の国では、木材パレットを使用する際「木材梱包材について植物検疫措置に関する国際基準ISPM No.15国際貿易における木材こん包材の規則」に基づいた熱処理済みのパレットを使用します。

これは木材に害虫が付着したまま、輸入をしてしまうケースを防ぐためです。

熱処理パレット付き段ボールも幅広い内容物のサイズに対応でき、安定した荷役性能を持つため、汎用性が高いとされています。

段ボール梱包を使う3つのメリット

それでは、ここから「段ボール梱包を使うメリット」を3つ紹介します。

【メリット①】軽い

段ボール梱包を使う1つ目のメリットは「軽い」ということ。

国際輸送では、重量が運賃に大きく影響するため、軽量化することで大幅なコスト削減に繋がります。

また、釘打ちや木材そのものの厚みが少なくなるので、梱包箱自体の容積が少なくなり、積載効率を高めることが可能です。

【メリット②】扱いやすい

2つ目のメリットは「扱いやすい」です。

段ボール梱包は、段ボールなので折りたたむことができ、保管コストの削減ができます。
そして開梱や組み立ても木箱よりも簡単なので、作業時間の短縮や効率アップに繋がります。

シッピングマークの貼り付けもきれいに行うことができ、よりよい状態での輸送ができます。

【メリット③】環境に優しい

段ボールはリサイクルができる梱包資材です。再生紙を使用しており、環境にやさしい素材であるため、廃棄後もリサイクルが容易です。

また、製造時に使用されるエネルギーも比較的少なく、熱処理等も不要なため、環境負荷が低いとされています。

段ボールの使用によって環境に与える影響が少なくなり、環境保全に貢献することができます。

国際輸送で段ボール梱包を使う際の3つの注意点

国際輸送で段ボール梱包を使う際にはいくつか注意点があります。

ここから、注意点を3つ紹介しますので、国際輸送で段ボールを使いたいという人は、ぜひチェックしてみてください。

【注意点①】強度の高い段ボールを選ぶ

海外輸送中の荷物はダメージがつきやすいため、強度の高い段ボールを使うようにしましょう。

段ボールは外側、中芯、内側の紙で構成されており、中芯の波状紙(フルート)の厚みが強度に影響します。

Wフルート段ボールは、3mmと5mmのフルートを2層にした8mm厚の箱で、通常の段ボールよりも強度があります。

Wフルート段ボールは安全性が高く、国際基準をクリアしています。ダメージによる追加費用を抑えるためにも、頑丈な段ボールを使用することを推奨します。

【注意点②】国際輸送する商品を理解する

続いての注意点は「国際輸送する商品を理解する」です。

商品の性質を理解した上で、国際輸送に適した梱包方法を選ぶことで、安全かつ適切に商品を輸送することが可能です。

例えば、湿気に弱い機械を海上輸送する場合は、耐湿性の高いバリアメタル素材で機械を包み、乾燥剤を入れることで湿気を防ぎます。

木箱やトライウォールにもそれぞれ特徴があるので、商品との相性を考えて梱包する必要があります。

また、梱包業者に依頼する場合は、商品の特徴が分かるカタログ、説明書、SDSを渡し、適切な梱包をした上でリスクを最小限にすることが重要です。

【注意点③】隙間を作らないように梱包する

3つ目の注意点は「隙間を作らないように梱包する」です。

国際輸送をする際には、貨物が動かないように隙間をなくし、緩衝材を使用して箱を補強することがポイントになります。

そして、輸送業者がわかりやすいよう、カートンの外側に「Fragile(壊れ物)」であることを示すマークをつけることも忘れないでください。

特に瓶詰め商品などのガラス製品を梱包する際には、破損によってガラスの破片や中身が箱内に出てしまうリスクがあるので、破損や漏れを防止しなければなりません。

そのため、日本酒などの商品を発送する際には、専用の緩衝材を使用することが最適です。

瓶詰め商品を発送する際には、特に注意して梱包をし、密閉できるジップロックなどを使って二重梱包することをおすすめします。

国際輸送では段ボール梱包を活用してみよう

適切な使い方をすれば、段ボール梱包での国際輸送は特に問題はありません。

むしろ、今までの梱包よりも、より低コストで安全に商品を届けることが可能になるでしょう。

輸出入代行.comでも梱包の手配をはじめ、国際輸送業務の代行もしているので、お気軽にお問い合わせフォームよりご連絡ください!

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