並行輸入品はなぜ安い?メリット・デメリットや偽物の回避方法を紹介
最近、ネットショップなどで「並行輸入品」という言葉をみたことがある人はたくさんいるのではないでしょうか。
並行輸入品の商品をみていると、定価よりも安く、リーズナブルなので魅力的に映ってしまいますよね。
しかし、並行輸入品に対し、詳しい知識がないと、購入した後に後悔してしまうケースも少なくありません。
そこで今回は「並行輸入品」をテーマに
- 並行輸入品とは何か
- 並行輸入品はなぜ安いのか
- 並行輸入品のメリットとデメリット
などを徹底解説します。
並行輸入品の購入を検討している人、並行輸入品について詳しく知りたい人は、ぜひ最後までチェックしてください。
目次
並行輸入品とは
並行輸入品とは、ある海外メーカーの製品が、契約を結んでいる代理店等の「正規の流通ルート」を経ずに、直接輸入された製品を指します。
ルートが異なるものの、並行輸入品は正規の製品と同じブランドや製造元から製造・供給されており、品質や成分はそのメーカーの製品と同じです。
正しい並行輸入品であれば、製品自体に差異はなく、正規品と同様の性能や機能を持っています。
ちなみに、個人が自ら使用する目的で輸入した商品のことを「個人輸入品」と呼びます。
【なぜ安い?】並行輸入品と正規輸入品の違い
では、なぜ並行輸入品は正規輸入品よりも安いのでしょうか。
主な理由としては「定価に縛られない」ことと「正規の流通経路を通らない」ことの2点です。
正規代理店を通した「正規品」は国内で同じ価格、同じサービスが求められるため、基本的に店舗が独自に製品の価格を下げることは難しいです。
一方、並行輸入品は輸入者が独自に価格を決定できるため、定価に縛られることなく、価格を設定することができます。
そして、並行輸入品は正規の代理店や販売業者を通さずに輸入されるため、その分コストが削減されることも価格の安さにつながる要因です。
並行輸入品は違法ではない
並行輸入品は正規ルートでない製品を輸入していますが、こういった別ルートでの輸入は違法なのかどうかも気になりますよね。
結論からいうと、並行輸入品は違法ではありません。
なぜなら、正規の製造元が製造した製品を、通関した上で輸入しているからです。
実際、特許庁は下記に該当する「真正商品の並行輸入」は、商標権の侵害にはあたらないとしています。
1. 並行輸入商品に付された商標が、輸入元の外国における商標権者またはその商標権者から使用許諾を受けた者により適法に付されたものであること
2. 輸入元の外国における商標権者と日本の商標権者とが同一人であるか、法律的もしくは経済的に同一人と同視し得るような関係にあることにより、並行輸入商品の商標が日本の登録商標と同一の出所を表示するものであること(つまり、商標の出所表示機能が害されていないこと)
3. 並行輸入された商品と日本の商標権者が登録商標を付した商品とが、その登録商標の保証する品質において実質的差異がないと評価されること(つまり、商標の品質保証機能が害されていないこと)
https://www.jpo.go.jp/support/ipr/qanda/q02.html
このような根拠から、正規代理店経由でなくとも本物の製品であれば、別ルートからの輸入も違法ではないと言えます。
並行輸入品を購入する3つのメリット
並行輸入品を購入するメリットは具体的に下記の3つがあります。
- 安い価格での購入
- 国内未発売の製品の購入
- 旧作や在庫切れ商品の購入
では、それぞれ詳しくチェックしていきましょう。
【メリット①】より安い価格で購入ができる
1つ目のメリットは「より安い価格で購入ができる」です。
並行輸入品は、正規の販売経路を経ずに海外から直接輸入されるため、国内で販売される正規品よりも価格が割安になることは少なくありません。
これは輸入元の国で価格設定が異なる場合や、国内の通常の販売ルートに伴う経費が削減されるためです。
そのため、同じブランドや製品であっても、並行輸入品を選ぶことでお得に購入することができます。
【メリット②】国内未発売の製品の購入ができる
2つ目は「国内未発売の製品の購入ができる」です。
メーカーやブランドが日本以外の特定の国でのみ製品を販売する場合、どんなに欲しい製品でも国内正規品を手に入れることは難しいでしょう。
このようなケースでも、並行輸入品であれば、国内でまだ発売されていない製品や、今後発売されない製品を購入することができます。
【メリット③】旧作や在庫切れ商品の購入も可能
3つ目は「旧作や在庫切れ商品の購入も可能」です。
国内ではすでに在庫切れとなったり、旧モデルとなった製品でも、並行輸入品であれば購入することが可能です。
旧作や在庫切れ商品は正規の流通ルートでは入手困難な場合がよくあります。
そのため、コレクターアイテムや希少品を求める際には、並行輸入品が有効な手段となります。
並行輸入品を購入する3つのデメリット
並行輸入品を購入するデメリットは具体的に下記の3つがあります。
- アフターサービスが受けられない可能性
- 国内規格でない可能性
- 偽物を購入してしまう可能性
それぞれ詳しくチェックしていきましょう。
【デメリット①】アフターサービスが受けられない可能性
並行輸入品は、通常の正規の販売経路を経由しないため、メーカーのアフターサービスを受けられない可能性があります。
製品に不具合や故障が生じた場合、輸入元の国に修理や交換の依頼をする必要があるため、迅速な対応が難しく、保証をしてもらえないケースも。
そのため、修理などの対応が必要な場合、正規品よりも多くの費用がかかってしまいます。
また、輸入元の国とは言語や文化の違いもあるため、問題解決に不便さを感じるケースも少なくありません。
【デメリット②】国内規格でない可能性
並行輸入品は輸出元の国で販売された製品をそのまま輸入しているので、日本国内の規格や安全基準に合致していない場合があります。
特に、電化製品や医薬品などは国ごとに異なる規制が存在するため、国内の規制に合致しているかどうか注意が必要です。
日本語の取り扱い説明書がついていないことも珍しくないので、そのようなことを想定した上で購入するようにしましょう。
【デメリット③】偽物を購入してしまう可能性
並行輸入品は、正規の販売ルートを通らないため、信頼性のある販売業者を選ばないと偽物の商品を購入してしまう可能性があります。
正規品であれば、輸入時にメーカー・ブランドのチェックが入りますが、並行輸入品は正規のチェックがありません。
そのため並行輸入品を購入する際には、信頼性のある販売業者を選ぶことが重要です。
また、あまりにも相場より価格が低い場合も、何か理由があるはずなので、注意するようにしましょう。
並行輸入品で偽物を避ける方法
並行輸入品の購入で多くの人が気にするのが「偽物」「コピー品」をどう避けるかということ。
とはいえ、実際にオンラインショップに並んだ画像だけで、商品が偽物かどうかを判断することは非常に難しいです。
特に、最近のコピー品は、精巧に作られており、真贋判定のプロでもない限り、判断ができないでしょう。
そこで、並行輸入品で偽物を避ける方法としては最も重要なことは「信頼できる業者から購入する」ということです。
きちんとしたルートを使っている業者なのか、ホームページや問い合わせ等を確認し、信頼できる業者か見極めるようにしてください。
並行輸入品は安いけど注意が必要
並行輸入品は、決して偽物ではありません。
ただ、正規品と異なる点があるので、正しく理解し、購入の際は注意することが大切です。
輸出入代行.comでは、個人の方にも並行輸入品の購入サポート・代行を行っているので、並行輸入品を購入したいという方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。